必要充分の「素の家」
「素の家」その弐
内部壁が現しで、しかも外断熱のこの家は、柱の外側までが部屋内として使っています。
有効活用の結果、ひと回り大きな家になりました。
玄関は、隣地の親の家との気配を強く感じてもらう為に、親の家側に設置しました。
玄関の右手には土間納戸のスペースがあり外で使用する物まで収納できます。
床の間は、土間納戸壁側にニッチのように設けました。
奥様がご趣味とされている書の作品を掛けるための場所で、季節に合わせた室礼が楽しみです。
大きな開口を持った吹き抜けの中に階段があります。
光が燦燦と差し込み明るく広がりをもった空間になっています。
片流れ屋根で形づかれた二階の空間は、仕切りのない子供部屋と寝室になる畳の部屋です。
子供部屋の上には収納スペースとして使えるロフトがあります。
また、畳部屋にはバルコニーが設けてあり、物干し場所にもなります。
一階居間から続くデッキは居間の一部で広がりを感じさせてくれます。
すべてを、「素直に」設けてみました。
「素の家」その壱
居心地の良さ(日当たり、風通し)
人と家ものびのびできること
開放感
そして、床の間のようなスペース
「家づくりで大切にしたいこと」にお書きになった希望です。
南西方向に45度振れた敷地の広さは凡そ31.5坪、その南西面を除いた三方は住宅が隣接しています。
家族3人のこじんまりとした住まいですが、吹き抜けもある大らかな家です。
この家は、柱、間柱、梁と、家を支える骨組みがそのまま仕上で室内に現しになっています。
お化粧の為の仕上げを最小限にしました。
この家では普段着の暮らし、それも「素」からはじめられます。
飾りつけ、インテリアも思いのままに時と暮らしの変化につれて、
自分好みへと変身させられる楽しみがたくさんあります。