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可喜くらし 『旅とデザイン』⑥
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6回シリーズの最後を飾る講演会は、
建築家 赤沼國勝氏による
「人間を守る居場所を作る旅・仙台」でした。
3.11の後、赤沼氏は仙台に移住し、人々のバラバラな意見をまとめていく手法を探ってこられました。
その中で大きな役割を果たしたのが、
「デザインゲーム」という家つくりワークショップ。
みんなの考えを出し合い、理解した上で一つの結論にしていくこの手法は、様々なまちつくりや住宅設計でも頻繁に行われるようになってきているそうです。
また、人と自然との共生による復興を目指し、海・川・森といった「グリーンインフラ」の再評価も行ってこられました。人にとっての安らぎの時と空間には、自然との関わりが切り離せないことは、私たちも日々実感しているとおりです。
建築物というハード面からではなく、人と人、人と自然の関係というソフト面から「まち育て」「いえ育て」をしておられる赤沼氏のお話は、同じ業界に身をおく一人として、とても感慨深いものでした。
(中村和子)