可喜庵亭主ブログ
御殿場市東山
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56,57代そ首相を務め、安倍首相の祖父岸伸介氏が73歳から晩年の17年間を過ごした、東山旧岸邸を見学してきた。 建築家吉田五十八の晩年の作品で、当時の雑誌「新建築」に掲載されていた記憶があり訪れたのは初めてです。施工は水沢工務店、庭は岩城造園で半世紀前の1969年に完成して、その後御殿場市に寄贈されて今日に至っているそうです。現在は御殿場市の管理になっている。この建物は、火気を扱うキッチン周りはコンクリート造になった、木造二階建ての建物で、見学は一階のみになっている。二階夫婦の寝室周りは部屋が狭いとかで非公開ではあるが、暮れから二月の閑散期に特別公開が行われ、奥さまの部屋から富士山が望めるそうです。一見無垢材に思える梁や柱は全て集成材に単板が厚張りされています。50年経っても構造材に問題はないそうです。 設計で、新素材が多く使われています。精度よく加工されたスレート屋根と思ったのは、カラーベスト葺で、他にも窓はアルミサッシ等が使われたおり、「伝統的な数寄屋建築の美と、現代的な住まいとしての機能の両立を目指した」設計になっていました。
萱葺の門を岸邸に向かう右手に「とらや工房」が木立に隠れて佇んでいました。こちらは建築家内藤博の作品で、工房に付随して中庭を含め四つの喫茶コーナーがある木造平屋建ての施設で、美しい自然に取り囲まれて小鳥のさえずりも楽しめます。 全山緑に覆われた箱根に一泊し、帰路に立ち寄った。