包まれる家
第三回 「床・天井のつながり」
2階のトイレ前の幅は65センチ程度しかありません。
天井が廊下と洗面所の仕切り壁を高さを180センチにおさえて天井がオープンになっています。
天井がつながると、視線が奥へぬけるので、
図面で見るより、広く感じられることでしょう。
また、オープンにして心配になるのが、温熱環境。
OMソーラーシステムを使って家全体を快適な温度に保っています。
家具で仕切ることは、有効な手法です。
例えば子供部屋。大きくなって独立したときには必要となくなります。
大きめな部屋を家具で仕切れば、子供の気配も感じられる、立派な部屋が出来上がります
第二回 「変化ある空間の関係」
広さや明るさを実感するのは、
狭さや暗さを体験したことがあるから。
気持ちの変化によっても、
居心地のよい空間はかわります。
天井を低くおさえた和室と
吹き抜けになった居間。
大小の空間が、
ひとつの家の中で包まれるようにつながります。
落ちつきたいときは和室で。
心地よい小ささを感じることができるはずです。
開放的になりたいときには、居間で。
屋根なりに広がった勾配天井と、
南側にならぶ4連の窓。
窓からは、隣の屋根の上をぬけて行きます。
和室から居間を通して街へとひろがっていきます。
第一回 「自然光と眺望/内・外の連続性」
「自然光と眺望」
傾斜地の中腹にあるこの家は、東側の隣地が下がっており、
眺望や陽の光をえられる2階には、
すごす時間が長い部屋-居間・食堂・キッチンなど-にしました。
屋根越しからみえる風景は、住宅地とは思えない広がりがあります。
「内・外の連続性」
凹型の玄関ポーチは、外扉を閉めれば室内のように。
そして、玄関を入った土間は、屋外のように。
2階につくバルコニーは、手摺を高くし囲まれた空間となり、室内のように。
内・外がグラデーションになってつながります。