株式会社 鈴木工務店 ものがたり奏でる家

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セカンドステージはつらつと

  • vol14-2

  • vol14


出典:kaki no tane vol.14 より

セカンドステージはつらつと M邸

M邸は17歳。大規模リノベーションで1階2階のプランを逆転し、セカンドステージを迎えることになりました。古い柱と梁を一部現しにする等、構造をそのままにした家も緑も大事に考えた庭も、雰囲気をガラリと変えつつ「愛着」がかみしめられるように残しました。眺めの良い2階にリビング・ダイニング・キッチン・書斎を、1階が寝室です。
Mさんの印象をスタッフに聞いてみたら「愉快なジェントルマン」でした。世界各国を飛び回る商社マンですから、頷けます。海外生活を共にした愛情とユーモア溢れる思い出品々が飾り棚に新しい息吹を与えています。陽の気に満ちていて、自分があって、柔軟にいいものを取り入れる。お手本にしたい大人暮らしのひとつだと思います。「家は人。暮らし方は生き方。」とよく言われます。そして「かわいい」と言わずにいられない(失礼お許しください)奥様は、陽の気の源である太陽みたいです。
ご夫妻も、この日撮影してくれたカメラマンの鈴木千佳さんも山歩きが大好きということで意気投合。Mさんはリサイクル陶器の洗面ボウルに白山・八ヶ岳・穂高の山並みを絵付けされていますが、千佳さんはバッチリ言い当てていました。絵を学んだお嬢さんが絵付けした柄もまたお茶目で、異国情緒がいい雰囲気を醸しているんです。トイレで手を洗う人も笑顔にするこんな仕掛け、細やかなこだわりと気遣いが感じられます。
愛犬プーちゃんはご老体ですが、居心地の良い場所を見つける天才です。家族の誰のベッドででも身を任せて寛いでいました。気が向くままにゆっくりゆっくりと階段を上るときには誰かしらに見守られているようです。その穏やかな表情を見ているうちに、本当に幸せな老後だな—と変な話、羨ましくなってしまいました。家族へのいたわりと家への気持ちは通じていると教えられました。