三つの発電所

四つの屋根と三つの発電所

 

もっとも古いのが江戸末期文久三年の記録がある茅葺屋根の可喜庵です。萱はサス構造で支えられ、その屋根の中に二階が納まる木造二階建てです。昨年春に屋根棟を改修し、春にはイチハツが美しい花を楽しませてくれると思います。サステイナブルでエコな家です。L1003609

 

手前右側はオフィス棟で、築30年です。この屋根はOMソーラーと屋根材一体型キャノン製アモルハス光発電2.8kwを搭載しています。いまでは製造中止になって久しい製品ですが、当時、屋根材一体型の製品はこれだけで、違和感のないモダンな仕上がりでした。しかし、発電容量が少なく、電気使用料が大きく売電メーターは発電していない状態に見えたようで東電の検視員が電気メーターを調べてくれました。それくらい発電量がありません。インバーターも20年になりますが健在です。外壁から屋根にかけては大波スレートで葺いています。山の部分が通気工法になっており夏の電気使用量は思ったほどにはなっていません。いまは当たり前になった通気工法だったのです。

 

手枚の倉庫の片流れ屋根には京セラ製総発電量11kwを全量売電しています。2015年は13789kwh、16年が13144kwhで前年比約95%の総発電量で16年の天候不順が読み取れます。因みに年間で最も発電量が大きな月は五月晴れの5月で、気持ちいいほど発電してくれます。

 

3つ目の発電所は、昨年リノベーションが完成した「家の展示館」で、平板瓦葺の下屋に立って撮影しています。この展示館にはOMソーラーと約4kwのOMクワトロソーラーが搭載されています。何とかゼロエネハウスにはなっています。家電製品、照明を含めたReal ZEHを可能にするには、10kw以上の発電容量の大屋根が必要です。敷地と家の広さに関係してきます。

 

空を見あげる3つの発電所は、太陽のお出ましをいつも待っています。

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