2016年6月に東海大教授渡邉研司氏の「西方への旅ー足と目と手の訓練ー」で、世界各地を旅されで描きとめたスケッチの経験が「建築や都市を考える自分のスタイル」になった話からはじまった可喜くらしの二期目が始まりました。
「文化や土地の違いを未来へのデザインとして表現する手法」のルーツになった旅を建築家新居千秋氏に「建築思考の旅」として、膨大なスライドを通して彼の今、これからを語ってくれました。
コピーライターの清水宗己氏は外洋ヨットレースのヨットマン。日頃見慣れない迫力のあるスライドでレースの醍醐味と「次のレースを求めてレース艇を回航する、ゆったりとした時間」の素晴らしさを「風を求め、風に吹かれる旅」で教えて頂きました。
12月には「アーノンクールの旅」と題して小説家であり編集者の松家仁之氏が、音楽家であり、指揮者である尊敬するニコラス・アーノンクールの「音楽は対話である」「古楽器とはなにか」を感情をこめて解説していただきました。これは程、気持ちが入り込んでのお話は初めてでした。
パフォーマンスアーチスト喜多尾浩代さんは「身体感覚への意識が深まり、覚醒して{時間・空間}{今・ここ}」を感受した「自分の身体空間を再発見する」ワークショップをしてくれました。
そして、締めはグラフィックデザイナーの粟辻美早さんは、大きな旅行鞄に多くの作品を持参してくれました。人形作家の母・早重さんとテキスタイルデザインの草分け的存在の父・博氏の愛とユーモアから育まれた環境を紹介され、パワフルでユーモアたっぷりのお母さんの傘寿を祝い、次代に残すべく作成したビデオを拝見しました。これからも「半歩前に進む王道のグラフィックを表現」した作品をいっぱい世に送り出してくれると確信した最後でした。
多くの皆さんにご参加いただき、肌がふれる距離空間での濃密なお交流が出来たことを御礼申し上げます。 2017年の第三期は、「旅とまなざし」が6月3日(土)からはじまりります。ご参加をお待ちしております。