先週に引き続きまして、9月8日(土)、9日(日)開催の相原町 建物完成見学会「まち、自然へ 三世代のいえ」から、設計レポートの第2弾をお届けします。
◆設計レポート2
住まい手は、見晴らしを重視して土地を探されていました。そして、丹沢山系が広がり富士山を一望できる丘の上の素晴らしい敷地を選択されました。土地面積も広く、建物配置も自由が利きましたので北側道路から5mほどセットバクさせ、二台の駐車スペースと、外壁材と一体デザインの木塀で囲んだ裏庭を設けました。この裏庭はキッチンの続きに位置しているので、台所作業をしながら庭の畑の収穫物を食材にしたり、緑を愛でることができます。気持ちよく家事ができるキッチンは、反対の南全面ガラスを透した先に富士山を望めるベストポジションでもあります。
前面ガラスと広い吹抜けに覆われた居間に、二階天井まで伸びる本棚を階段脇に設けて、気に入った本がいつでも手に取りやすくしています。二階に上がると、吹き抜けに面したスペースは風景の中での読書コーナー、子供の遊び場にもなります。窓際に続くキャットウォークは掃除やメンテナンスの役目ですが、ここでは少々冒険を楽しむこともできます。
屋根勾配の二階天井は、大きな空間を造っています。天井の仕上げには、落ち着いた色合いの吸音を考慮した素材を貼り、アクセントとして木の棹で抑えています。
ご希望の白を基調にした空間では、太陽の動きによって光に陰影が生まれ、その中を風が舞うように抜けていきます。
太陽熱を活用するOMソーラーと太陽光の発電がセットになった、クワトロソーラーが「空気と熱をデザイン」した家です。 (S)