鈴木工務店からほど近い、岡上エリアで進行中のリノベーションです。築40年の木の家は、ここ10年間空き家状態でしたが、施主であるFさんとここで子供時代を過ごした娘さんが改修に乗り出しました。リノベーション計画を担うHAN環境・建築設計事務所とのコラボレーションです。
里山の風景が残る岡上に建つ木の家には、ご家族の思い出がたくさんつまっているとのこと。できるだけ既存の面影を残しつつ、「すき間だらけで寒い家をなんとかしたい」との要望に施工管理で応えています。今回は、快適な室内環境の要となる断熱改修をご紹介。自然系素材のセルロースファイバーを用いて改修を進めています。
そして、断熱改修でとても大事なのが「気流止め」です。床下の冷気が壁体内を通り壁体内結露を生じさせるなど、壁の中を通る気流は厄介者なので止める必要があります。写真は、袋に詰めたグラスウールの空気を抜いて薄く圧縮したもの。これを壁間柱の間に差し込み、袋をカッターで穴あけして膨らませ隙間を塞ぎ気流を止めます。
既存の仕上げをそのまま生かす断熱改修では、断熱材の充填や気流止めを施した後に復旧する作業がありますので、仕上げを外すのも丁寧に行わなければなりません。住まい手の大切な思い出が詰まった家。今日も心を込めて施工します。 (志村)