相原町の家「山並みを望む」を取材しました

竣工から1年経過した、町田市相原町の家「山並みを望む」を取材しました。弊社制作の小冊子『かきのたね』春号にて掲載されますので、3月の発刊をおたのしみに。

S邸の明るい2階リビング。床と天井は杉板張りです

こちらの家は、広報・畑野が鈴木工務店に入社して初めて訪れた現場です。仕上げ前の現場で、「ここで、どのような暮らしが営まれるのだろう」「窓からの景色を毎日どんな気持ちで眺めるのだろう」と想像したことを覚えています。実際に暮らしの始まっている相原町の家は、住まい手であるSさんの色にしっかりと染まり、木と生活のぬくもりが感じられる空間になっていました。

南西角の畳間からは丹沢山系や富士山の肩が望めます

「毎朝目が覚めると視界に入る、木仕上げの勾配天井の眺めが大好き」「天気がいいと富士山の肩が見えるので気持ちがいい」「帰宅すると木の香りがして、空気がおいしいと感じられる」などなど、Sさんは自宅のチャームポイントをたくさん見つけて、あるいは暮らしの中でつくりながら毎日を楽しんでいらっしゃる様子です。家づくりに携わった工務店として、とてもありがたい限りです。

午後の西日が入る畳間には、障子と外付けブラインドを設置。電動でルーバーの角度が変えられます

S邸取材の折、OMソーラー発刊の「共有」(2008年6月)に掲載された、スタジオジブリの宮崎悟朗さん(鈴木工務店で自宅を建てられた)インタビュー記事を読み返してみたところ、以下の件が目に留まりました。(S邸もOMソーラーを採用しています)

 

--今の時代、「住む」ことや「暮らす」ということに如何に手を掛けないか、というのが最大のテーマになっていますよね。~中略~「自分の生活」なのに、それすら手間を掛けなくなっています。~中略~生活や食事なども手間を省きたい。じゃあ、省いてできた時間を何に使っているかです。果たして、その人そのものやその人の生活のクオリティを上げることに繋がっているかです。--

 

自分を振り返ってみても、仕事と家事と子育てに忙殺されて、あらゆることを合理化して時間をつくりたいと思っていますが、結局はつくれたかどうか定かではない時間はなんとなく過ぎてしまっています。一方で、Sさんは、家での暮らしで英気を養い、人を招いたり、人が自然と集まってきたり、自宅で漬物や美容エッセンスづくりにトライしたりと、豊かな時間を過ごしていらっしゃいます。取材を終えて--自分の毎日を見直してみたくなりました(汗)。

取材の詳細は3月発刊の『かきのたね』春号にて。 (畑野)