排水管のおそうじで 家も気分もすっきりと

排水管の掃除は、2年おきを目途に高圧洗浄をお薦めしています。今回は、家庭の排水管の「汚れ」について考えてみます。

台所や洗面所の水の流れが急に悪くなったり、臭いが気になったりしたら、排水管に汚れが詰まっている可能性があります。よくチラシなどでみるように、排水管の掃除は高圧洗浄機を用いたものが有効です。

排水管の汚れは、台所からのものが顕著です。枡の蓋を外して中を見ると白色のドロッとした汚れをよく目にします。これは油や石鹸カスが固まったものと考えられます。特に台所の配置によって、横引きの配管距離が長いと汚れが溜まりやすくなることがあります。

高圧洗浄前の排水管。ドロッとした汚れが付着しています。油や石鹸カスなどであることが多いです。放置しておくと、つまりや臭いを引き起こします。

高圧洗浄後の配管。汚れがすっきり落ちています。

また、食器洗いやお洗濯に合成洗剤(合成界面活性剤)ではなく、石鹸を使用している方も多いと思います。しかし、石鹸を使用すると発生してしまう石鹸カスも配管に付着し、詰まり・悪臭を発生させる原因になり得ます。石鹸使用後にはバケツ一杯程度の水を流したり、洗濯の場合は衣類のリンス、柔軟剤によって石鹸カスを中和(※)させたりなど、ちょっとした心がけで改善も期待できますが、定期的な高圧洗浄がやはり効果的です。

高圧洗浄の噴射口。ノズルの先端が回転し、管内の汚れを掻き出します。

話しは逸れますが、石鹸カスを発生させる石鹸の性質は欠点であると同時に長所でもあります。合成洗剤と違って、石鹸は水道水成分や身体の汚れに含まれるカルシウムやマグネシウムと反応して石鹸かすとなり、界面活性剤としての働きを失います。それゆえ洗いすぎでお肌を荒らすことがありません。また、石けんは濃度の高いうちは界面活性が働き、濃度が薄くなれば働きを失うので、河川に排出後は微生物などにより水と炭酸ガスに分解され、生態系にリサイクルされます。

洗面所での作業。室内側から薬剤を入れ、ポンプで汚れを除去します。

さて、洗浄作業です。まずは台所等の蛇腹配管を用いている箇所については、室内側から薬剤を入れ、配管内の汚れを浮かび上がらせ、ポンプを用いて汚れを除去します。

その後、外の桝からすべての排水管に高圧洗浄機のホースを入れ、お掃除をします。管内では、ノズルの先端が回転しながら、高圧で水が噴射され、掻き出すように汚れを取り去ります。

洗浄後は見た目も気持ちもすっきりです。弊社でも洗浄を承っており、リピーターも多いですよ。お気軽にお声がけください。(多田)

※サラヤ㈱の「アラウ」洗濯用せっけん、メーカーの案内より(弊社調べ)

KAKI NO TANE vol.35 「お手入れら・ら・ら」よりバックナンバー