住まいの「壁」を考える

あなたの家の壁、どんな表情ですか?

白い壁紙?絵を飾っている?棚をつけている?それとも、ほとんど置き家具で埋まっている?

ちなみに従来の日本の家屋は、床の間に掛け軸を飾ることはあっても、壁に絵を飾る習慣(?)はほとんどなかったようです。

柱間に襖や障子が入り、ところによって飾り棚が設えてあったり。

壁は京壁(聚楽壁)などで、絵を掛ける想定はありません。

実際、鈴木工務店の茅葺の古民家「可喜庵」もそうです。

築150年超の茅葺の「可喜庵」です。柱、梁が見える真壁の間に建具が入り、壁は京壁で仕上げています

でも近年の住宅は、家のつくりはもとより、インテリアの捉え方も従来の日本家屋とは違ってきているようです。

壁に好きな絵や写真を飾ったり、好きなデザインのウォールシェルフをかけて小物を飾ったり。

ネットでリノベーションのサンプル画像を検索してみると、

彩のあるインテリア画像がたくさん出てきますよね。

構造の柱梁は現しで見せることはあっても、間柱は壁内に隠れている大壁のつくり。床柱のような?OMソーラーのダクトに絡めて棚板をつくっています

鈴木工務店の家づくりは、シンプルで長く快適に住み続けられる空間を目指しています。

木を適材適所に使い、壁の仕上げに使うこともありますが、天然の壁紙も含めて仕上げの種類自体が多いわけではありません。

暮らしが入る前は、ちょっとあっさりしているように感じられるかも?

しかし「ただの壁」でも、そこに映る光と影、空間の奥行、開放的な窓とのバランスなどを考えて設計しています。

もちろん、家具の配置関係、空間の中で拠りどころとなるような落ち着きを与える存在としても重要です。

基本はシンプルなのですが、ときに空間にアクセントを与えてくれる飾り棚や、

住まい手のセンスを反映した壁紙を差し色として使うこともあります。

吹抜けに面した広々とした空間は、ルナファーザーの白壁、栂材の板張り壁、住まい手が選んだ北欧の壁紙(キッチン)で仕上げています

設計・施工の鈴木工務店としては、

「壁の表情、扱い方もプランの大事な要素として、いつも意識しよう」と心がけています。

以上、今日の朝礼から!