玉川学園の現場で、床の養生が外れました。杉の無垢板がお目見えです。構造材に三重県産の天然乾燥材を、床材にも同杉無垢板を使用しています。
無垢板の床材は種類も多く、選ぶのに悩む人もいるかと思います。そこで今回は、もうすぐ完成見学会を開催する玉川学園の家を題材に杉の床材の特徴についてお伝えします。
杉のフローリング メリット
杉板は床材としてはやわらかい部類です。加えて、鈴木工務店の家では少なくとも厚さ15ミリを採用するため弾力も感じられます。今回の玉川学園の家では、2階の床板がそのまま1階の天井となるつくりのため、厚さ30ミリの杉板を用いています。
メリットとしては、何しろ足が疲れないこと。足ざわりがやわらかく、硬質な木材と比べるとあたたかみを感じます。
なぜやわらかくあたたかいのか。それは杉材が他の木材(建材に使われるマツやヒノキ、カバ、ナラ材など)に比べて比重が軽いため。要は、空気層が多く断熱性もクッション性も高いのです。
デメリットは?
デメリットといえるかどうかは住まい手の価値観次第ですが、傷がつきやすいということ。ちょっと物を落とせばへこみます。経年で木目のやわらかいところが減り、硬いところが残る浮造りのような風合いになることも。ちなみに、ちょっとしたへこみは、スチームアイロンの蒸気を当てて修復する方法もあります。それから、節が多いイメージですが、これも節無し(少な目)などを選択できます。
住まい手の好みはあれど、やはり体に負担のかからない床材がいいですよね。加えて、生活習慣との相性が大事。杉より硬くても、スリッパをはく習慣のある人なら問題ありません。素足派はやはりやわらかい方がよさそうです。
杉の無垢フローリング厚さ30ミリの足ざわりは、玉川学園の現場、「自然にくらす」建物完成見学会8/1、2で体感できます。詳しくはこちらへ。(畑野)