町田市エリアに暮らし替えーー土地探しからの注文住宅

暮らし替えのタイミングは?

コロナ禍も3年目に突入して早半年。ニューノーマルという言葉も、もはやnewな響きは薄れ、多くのオフィスワークはオンラインとリアルのハイブリット勤務が常態となりつつある今日この頃。一方で、家づくりを取り巻く環境は、コロナ禍以外にも様々な影響を受けています。

ウッドショックや半導体ショック、ロシアとウクライナ情勢、エネルギー価格の高騰、中国のゼロコロナ政策などなど。自身ではどうにもならない不確定要素が大きすぎます。住宅ローン金利の動向を睨んでいた頃よりもずっと予測が立ちにくい状況は今後もしばらく続きそうです。そうしたなか、これから家づくりを検討している人にとって、「いつ」というタイミングを外的要因に求めても仕方のないことが分かってきます。要するに、家族のライフプランに沿って実行できる計画を着々と進めるしかなさそうです。

※冒頭の写真は、5年の土地探しを経て理想の土地と住まいへの暮らし替えを実現されたご夫婦。季刊誌『かきのたねvol.44』で詳しくレポートしています。blog「暮らしのスタイル」でもご覧になれます

不動産市場の動向をざっくりと

冒頭から身もふたもないトーンになってしまいました。。。外的要因はすべて意に介す必要なしといいたいわけではありませんので、念のため。とくに、今の家(マンション含む)を売却して暮らし替えを検討されている方は、不動産市場の動向はチェックしておきましょう。住宅着工件数はコロナ禍の影響が大きかった2020年から、昨年、今年と微増が続いています(国土交通省住宅着工件数発表)。自宅の売却を考えている人にとって気になる中古マンション価格については、首都圏を中心に高値がついていましたが、2022年4月の調査ではその首都圏と都下、神奈川で横ばいまたは微減となっています(※at home調べ)。実際、日頃お付き合いのある不動産会社さんにヒアリングしてみると、昨年に比べて不動産査定は手堅くなってきている(業界全体で)とのこと。住宅着工件数(※国土交通省住宅着工統計)にはマンションを含む分譲も持家戸建ても含まれますし、中古マンションの価格動向には地域性があるなど、データの内訳は複合的ですが、ざっくりとでも常に需給のバランスに気を配っておくことをおすすめします。

自宅を売却して新居を求める場合の注意点

中古物件の価格動向には前述のように複合的な外的要因があり、「買い時」と同じく「売り時」を決めるのは難しいところですが、「売れる時」を見定めるのは、家づくり全体の計画にとってとても重要になりそうです。

需要があるときは売れるし、価格も期待できるのは至極当然のこと。一方で、売れば住むところが一時的になくなるので、新居ができるまでの仮住まい費用も発生します。実家など、長期間身を寄せられる場所のある人なら「売る」タイミングに重きを置いて新たな家づくりを計画しても、金銭的リスクは少ないかもしれません。

もちろん、新居への入居と売却のタイミングが一緒なら理想的です。しかし、これも相手のある事なので計画通りに進む保証はありませんよね。加えて、家づくりそのもののコストと工期にゆとりをもつ必要が増しています。前述のような外的要因から建築資材の高騰や納期遅れなどが生じているためですが、この状況はいつ収束するか、と問うよりも、世界情勢(のなかでの日本の経済力)を考えると続くと見る方が当たっているかもしれません。売り急いだ結果、仮住まいも含めた家づくりのトータル費用が膨れ上がることは避けたいところです。

※上記画像と当blogのアイキャッチ画像はマンションから一戸建てへ土地探しからの暮らし替えを実現されたS様の住まい。ご自宅の引き渡しと新居へのご入居のタイミングをあわせ計画的に進められました。他の画像はこちらのWorks「みんなのステージ」からご覧になれます

土地探しからの家づくりはマルチタスクが〇。信頼できるアドバイザーを得よう

自宅の売却と資金計画、土地探し、家づくりの依頼先探し・・・。なんだか、すべてを同時並行で進めるのはかなり労力が要りそうですよね。でも、どれが抜けても手間と時間とコストがかかる結果を招いてしまいます。前に述べたように、自宅は売れたが土地が見つからず、であったり、家づくりの依頼先が見つからず、であったり。あるいは、土地を購入したはいいが、資金計画の甘さから建築費用に十分な資金をまわせなくなるなど。

本当は、信頼できるアドバイザーを得て事を進められるのが理想的です。信頼できる不動産会社(担当者が大事!)や工務店などのつくり手がその役を担える場合も多いです。まずは、動いてみること。自宅の査定や資金計画、土地探しは、信頼できる不動産会社に出会えれば、スムーズに進む可能性もゼロではありません。家づくりの依頼先選びについては、ある程度段階を踏みながら進めていきます。メーカーや工務店のセミナー、見学会などに参加して、自分たちの好き嫌いや納得感に気づくことが必要です。ちなみに、最近では工務店などのつくり手によるYouTubeで情報収集する人も大勢いますが、実際の住宅は必ず見てくださいね。

ちなみに、町田市周辺のような郊外では土地の需要はまだ手堅く(不動産業者談)、条件の良い物件の動きは相変わらず早いようです。融資の(仮)審査用の資料などは、不動産会社や工務店などのつくり手に協力をあおいでいつでも提出できる準備ができているとよいでしょう。意中の土地に出会えても、審査の準備中に先を越されてしまうケースもままあります。やはりここでも信頼のおける業者との関係性が重要だといえそうです。

※土地探しからの家づくりに伴奏した玉川学園のJ邸。6月25日(土)26日(日)に完成見学会を開催します。詳しいお問い合わせはこちらのイベントページからどうぞ

計画の軸は家族のライフプランと暮らしのイメージ

暮らし替えの動機は人それぞれです。実家の老朽化をきっかけに両親との二世帯住宅を建てる、子どもの進学に合わせてあるいは巣立ちに合わせて暮らし替えをする、などなど。さきほどマルチタスクについて触れましたが、その前段にあるのは家族の「ライフプラン」と「暮らしのイメージ」です。

例えば、相続に課題があれば事前にクリアしておかないと、そもそも他のタスクに着手できないこともあります。また、ライフプランが家族間でバラバラだと、家づくりのタイミングや熱量に差異が生じてしまいます。「熱量」というと、夫婦間で「どちらかに任せておけばいいよ」と考える家庭も確かにいらっしゃいますが、終盤になって齟齬が明るみになったり、家づくりの納得感に温度差が生じるケースが少なくありません。家は建てた後、住み始めてからが本番であることを考えると、序章といえる設計段階等での齟齬は尾を引きます。

鈴木工務店では、毎月家づくりのオンラインセミナーを開催しています。家づくりのほか、上記で触れた「ライフプラン」や「家づくりのイメージ」が、どうして計画の他のタスクに先立って大切なのかをお話ししています。加えて6月のセミナーのテーマは「SUZUKIの家づくりと土地選び」。建築設計の視点から土地をとらえるポイントを解説します。土地選びの一助にお役立てください。6月18日(土)13:30開催。事前予約制。詳しくはこちらのイベントサイトをご覧ください。