新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2024年は波乱の幕開けとなりました。この度、能登半島地震で被災された方々、そして羽田空港での衝突事故関係者の方々へ心よりお見舞い申し上げます。
ニュース映像や状況解説に触れるにつれ、改めて安心安全な家づくりの重要性を感じます。突如としてやってくる地震は避けられませんが、耐震等級3を確保して命を守れる家をつくることや、施工現場では二重三重のチェック体制を整えて事故のないように進めることを再認識させられる出来事でもありました。--今年も堅実な家づくりを大工、社員一丸となって進めてまいります。
土地探しからの家づくり2024。地価、建設費は高止まり、または上昇継続。
さて、今回は2024年の土地探しからの家づくりの展望について考えてみたいと思います。
コロナ禍で増加したと言われる郊外への移住を受けて、町田エリアの土地価格も高止まりの様相です。条件の良いエリア=都心へのアクセスも良く、自然環境も豊かである地域は価格が下がる要因が無いのが実情で、鈴木工務店のある町田市鶴川駅周辺エリアや隣接する新百合ヶ丘駅周辺は、マンションや中古住宅価格も高止まり感はあっても下がる要因が見つかりません。
住宅建設費についても資材の高騰と人手不足により引き続き上昇傾向です。木材価格は落ち着きましたが、メーカーが供給するその他資材は2024年も引き続き継続的な値上げが予想されています。
鈴木工務店にご相談に来られるお客様のお話しを伺うと、決して少ない予算ではないにも関わらず土地価格が大半を占めてしまい家が建たない状況を実感させられます。
加えて、今年は政策金利の変化も予想されています。春頃とささやかれているマイナス金利政策の解除はゆくゆく住宅ローン金利にも影響を与えることから、家づくりを検討している人にとっては金利の先高感が気持ちを急かせる要因になりそうです。
総予算とライフプランを明確にして「建て時」は自分で決める。相続が生じる場合には早めの確認を。
少し前までは金利の動向を予測して「建て時」が語られることもありましたが、今はコスト面すべてにおいて上昇傾向あるいは下がる要因が見つからない中、建て時の議論はあまり意味がありません。
大事なことは、なぜ家を建てるのか、いつどのように暮らしたいのかを自分で明確にすること。そのためには、総予算とライフプランが前提条件になってきます。そもそも土地探しも家づくりも、この前提条件に沿って進めていくわけで、曖昧なままではどんなリサーチも検討も無駄になってしまうのです。
もちろん、若者夫婦や子育て世代はこの先の暮らしに不確定要素も多いため、描いたライフプランが先々変化するのは当然として、それでも一度しっかりと練ることをお勧めします。なんとなくコストの先高感があるからと家づくりを始めると、物事を決めなくてはならないさまざまな場面で優先順位が定まらず、結果として後悔の残る住まいになってしまうかもしれません。
得られる融資額は銀行やネットのシミュレーションでも分かりますし、信頼できる不動産会社で事前審査をしてみるのもよいでしょう。また、総予算を考える際には、相続の有るなしも重要なチェックポイントになります。親族と話し合うきっかけづくりは難しいかもしれませんが、2024年1月1日から施行される相続税の暦年課税や相続時精算課税の改正などの話題と一緒にするのもよいかもしれません。
注文住宅を建てるということは、物事を自分で決めていくということ。焦らず、でも確実に。そのための心構えと下準備をしっかり行い、2024年は満足のいく家づくりを叶えましょう。