今年も値上げ。住宅建設コストの動向は建て時の判断材料にはならず?
このところ毎年値上げの住宅設備費。2024年も大手住宅設備機器メーカーが揃って値上げを発表しています。LIXILは4月から、TOTOは8月1日受注分から、ほぼすべての商品で値上げとなります。(TOTOニュースリリース、日本経済新聞ほか)
TOTOのニュースリリースを見ると、値上げ率2~11%とあり、数字だけの比較で見ると賃金の上昇率を余裕で上回ります(一人当たりの上昇率3.6%:厚労省)。インフレ基調と人手不足で、建築費全体でみても上昇傾向です。
以前は金利の動向や景気の先行きによる建築コスト、土地価格の先行きを注視して家の建て時を判断する向きもありましたが、ここから先は、インフレに賃金上昇が追い付くか否かが課題で、業界や事業規模によって状況はまだら模様の時代が続きそうです。
思い描く住まいでの暮らし、イメージできていますか?
物価の変動を気にして身動きが取れなくなる心情、分かります。なにしろ予算には限りがありますから。でも、この先下がる要因はほとんどないのが実情です。であれば、建て時の判断材料は外野ではなく自分の中に見出すしかありません。
結婚や出産、子供の進学など、具体的なライフイベントがきっかけになる場合は条件が整えば計画が進んでいきます。一方で、具体的な時期的リミットがない場合、あるいは、お子さんの入学までまだ数年ある場合など、なんとなくきっかけがなくて計画が進まない方も多くいらっしゃいます。
そんな時、モチベーションを上げてくれるのが、理想の家での暮らしのイメージです。子供に足音を気にせず家で自由に過ごさせたい、犬との暮らしを楽しみたい、庭とリビングがつながる開放的な家で休日を過ごしたい、などなど。これらを叶えるのに、3年後がいいのか2年後がいいのか、来年の今頃がいいのか。よくよく考えてみると…ライフイベントに合わせる意味があまりなくて、子どもが小さいときから思い描く家で暮らしたほうが楽しい、と思えたりします。当たり前の感覚といえばそれまでなのですが、家づくりは大きな決断なので、つい具体的なきっかけを求めてしまうものなのです。
オーナー住宅見学会で暮らしのイメージをふくらまそう
そうした、暮らしのイメージづくりに大きな助けになるのが、すでに暮らしが始まっているオーナー住宅を訪問する「家・暮らし見学会」です。今回、鈴木工務店では約2年前と9年前に竣工したふたつのオーナー住宅を訪問します。縁あって、隣り合う敷地に建つ2軒です。木の経年変化もプランも、構造も異なる子育て世代の住まいです。
住んでいる人に暮らしや家づくりのヒントも直接聞ける貴重な機会となります。設計士も立会いますので、その場で質問ができるのもポイントです。注文住宅は十人十色。それぞれのリアルな家と暮らしを体感できます。
◆3/23(土)ふたつの家・暮らし見学会「住んでいる人に聞いてみよう」@町田市玉川学園
www.suzuki-koumuten.co.jp/event/22362/
詳しくは上記URLからどうぞ。