外壁杉板張りとモルタル仕上げの外観デザイン
神奈川県・県央エリアで進んでいる二世帯住宅の現場です。鈴木工務店では外壁に杉の無垢板を張る外観が多いです。総板張りもあれば、上下階で異なる場合もあります。今回は1階部分がモルタルで、2階が板張りのデザインです。家全体のボリュームやフォルムによって最適なバランスを提案しています。
ちなみに、板張りは縦張りと横張りで印象ががらりと変わります。これも、建物全体のボリュームやフォルムから提案が異なるのですが、ざっくりとした印象は、縦張りは和の、横張は洋の雰囲気をもちます。
横張りの外観
一弦風月 景色を取りこむL字平面の家@町田市 | 株式会社 鈴木工務店
縦張りの外観
Come on-a My House 共用型二世帯住宅@横浜市 株式会社 鈴木工務店 suzuki Come on-a My House 共用型二世帯住宅@横浜市 | 株式会社 鈴木工務店
意外と?手がかからない、外壁板張り
板張りの外壁についてメンテナンスを心配する声をよく聞きます。鈴木工務店では、逆に修繕の手間が少ない仕上げであるとお話しています。脂分の多い飫肥杉の赤身部分を使い、防腐と防蟻を加圧処理によって含浸させた木材を使用しています。
無塗装なので木そのものの経年変化を楽しみます。方位や庇による紫外線、雨がかりの影響による色ムラなども経年変化のひとつです。そうした変化を自然の風化として味わえる方に選ばれています。
塗装による塗膜剥がれがないので、塗り直しのメンテナンスは生じません。外壁の下端で湿気に当たるなどして傷んだ場合は、その板だけ外して付け替えることができます。
完成後は見えなくなる外壁下地材もしっかり仕事をしています
外壁は夏の熱気と冬の冷気、湿気を逃がす通気層を確保して仕上げます。下地の銀シートは遮熱効果の高い透湿防水シートです。外からの輻射熱を遮り、室内側からの熱放射は防ぎます。透湿性をもつため、雨水の侵入から躯体を守りつつ、壁体内結露を招く湿気は逃がす仕組みです。書いていてもなんだかこんがらがりますね。。。相反する性能を、施工の都合に合わせて都合よく発揮してくれる素材だなぁとつくづく感心します。
建材も日々進化しています。特徴を理解しながら、常に適材適所の提案ができるように設計も職人も勉強です。