ただの「覆い」ではない。実は何役もこなしている住宅の屋根
風雨、紫外線などから住まいを守る屋根。昔ながらの日本瓦が長持ちすることは古刹でも実証済みですが、重量もあり最近はあまり見かけなくなっていますね。では、最近の屋根はどんな特徴があるのか、鈴木工務店の現場からお話しします。
軽くて丈夫は当たりまえの時代です
鈴木工務店では、鋼板に石粒を吹付けた軽量のスレートを使用することが多いです。石粒の色が仕上げ色となるので退色が少なく、組み合わせの特性上軽くて丈夫です。メーカーでは、退色や剥離等の劣化については30年保証をうたっています。
エネルギー効率を考えた「はたらく屋根」
前述のスレート屋根に太陽光発電パネルを設置することも可能です。最近の屋根は創エネの要ですね。写真の現場は二世帯のため建物規模があり、総2階に近いシンプルなかたちをしているため、屋根面も広いです(発電量は7kw超)。エネルギー価格の高騰や環境面を考えると、太陽光発電などの創エネは外し難い要素になってきました。設計段階でも太陽の方角と発電効率を考えて、屋根の向きや形状、面積を検討します。
佇まいは屋根が決めて?住まいのデザインに影響大な「軒のライン」
屋根が家のデザインを左右すると言っても、一般的にはあまりピンとこないかもしれませんね。でも、ちょっと気に留めて住宅を眺めてみてください。軒の出が陰影をつくる外観の表情が、住まいに落ち着きや奥行き感を与えている様子に気づきます。一見シンプルなフォルムの外観のなかで、軒の扱いや、玄関ポーチの下屋の軒線などが建物全体を引き締めているのです。
最近の住宅地では、敷地がコンパクトなうえに目いっぱいの家が建っている例をよく目にします。斜線規制にかかることも影響して、十分な軒が出せなかったり、また、あえて軒を出さないデザインの家もあります。しかし、高温多湿な日本の気候では、やはり軒が建物を守ってくれます。外壁もしかり、サッシ廻りもしかりです。鈴木工務店では、敷地いっぱいの大きさで家を建てるのではなく、隣地境界から1m以上離して建物を配置します。家の外周部を自分でぐるりと見て回れること、軒下の空間をつくることに貢献しています。
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