あっという間に年末を迎えますが、気になってくるのが大掃除。今回は、季刊誌『かきのたね』の「お手入れ ら・ら・ら」から、屋外掃除のチェックポイントをお伝えします。
外壁汚れの原因はホコリ
「すす払い」といえば日本各地の神社仏閣で行われる年末の風物詩ですね。現代の家庭生活のなかで「すす」が出ることはほとんどなくなりましたが、室内の天井はもちろん、屋外の外壁や板塀のお手入れにおいても実は有効です。
屋外で雨の当たるところはホコリが流れるので汚れにくい傾向にありますが、塀の笠木の下や外壁の庇・軒下は要チェック。付着したホコリを元にカビが生えやすくなります。屋外を掃き掃除する際などに、手の届くところはすす払いも一緒に行うことをおすすめします。
すす払いの道具と方法
ホコリを払う道具は柔らかい素材を選びましょう。シュロほうきなど昔ながらのものや、羽・毛・ポリエステル・布などを使ったはたきもおすすめです。硬いほうきで払って外壁に細かい傷がつくと、傷の溝にホコリが溜り、カビ床や汚れの原因になるのでご注意ください。
外壁材による注意点・板張りの場合
鈴木工務店では外壁や塀に防腐・防蟻処理を施した木材(浸透材:ウッドロングエコや乾式注入処理材:AZN)を無塗装で用いることが多いです。塗膜がないので、ペンキ等の塗り直しが不要で自然素材の経年変化を楽しめます。一方で、ホコリの上にさらに汚れが付着すると黒い斑点となり目立つことがありますので、ほうきでホコリを払い未然に汚れを防ぎましょう。
苔のようになってくる場合も、同様にほうき等でこまめに払ってください。一度ついてしまった黒ずみの除去は難しいため予防が大切です。カビ取り剤の使用は避けてください。
カビや苔がしっかり生えてしまった場合は、基本的にはデッキブラシでこすり落とすことになります。高圧洗浄機の先にブラシをつけて弱めの圧力で洗ってもよいのですが、その場合は日当たりや乾きやすさを考慮して行ってください。
ブラシによる擦り洗いの後は、木肌の汚れが落ちて他の部分より明るい色味みなります。浸透させている防腐・防蟻剤の再処理は基本的には不要ですが、浸透材のウッドロングエコ仕上げの家で気になる場合は、DIYで再塗布しても構いません。
ガルバリウム鋼板の場合
ガルバリウム鋼板は傷が錆の原因になることもあるので、すす払いの際にはより注意が必要です。塗装仕上げ、モルタル吹付、サイディングなど、コーティング仕上げのものも基本は柔らかい素材で払ってください。広範囲が難しい場合など、庇や軒下を念入りに行うだけでも汚れの防止になりますよ。
乾燥した冬はすす払いに良い季節です(湿気が多いとホコリが取れにくいため)。冬晴れの掃除にぜひ取り入れてみてください。
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