直来(なおらい)って聞いたことありますか?
「直来」とは、地鎮祭や上棟式で工事の無事や施主の繁栄、参加者の健康を神様に祈ったあと、皆で酒食を共にする行事を言います。神事の締めくくりとしての行いも、現代の工事現場ではほとんど見かけなくなりました。
神事に関わる意味合いもさることながら、住む人とつくり手の信頼関係を築く大事な機会でもあるわけです。そこで鈴木工務店では、工事着工の節目に、直来に代わり「施主を囲む会」を開催しています。
ちょうど先週末は、麻生区で着工した新築工事の施主様を囲む会を開催しました。棟梁をはじめ設計担当、現場監督、連業者(電気、水道、クロス、建具、足場など)が会して共に食事をする顔合わせの機会となりました。
顔の見える家づくり
工事中はもとより、住み始めてからもアフターメンテナンス等で訪問することがある面々との交流の場であり、顔の見える家づくりの安心感を提供する機会にもなっています。
施主にとっては、職人と話す機会はこれまで早々ないなかで、実際の工事の工夫のしどころや、苦労する点、鈴木工務店の現場ならではの特徴などを談笑しながら聞くことができるのも興味深いかもしれません。
住宅は大工だけで出来るものではないので、当然複数の職方が協力してつくり上げます。彼らとチームワークを築き、現場監督が統括しながら一邸ごとに異なる個性を持つ注文住宅を完成させます。チームですから、時には図面や納まり、段取りで喧々諤々と意見が飛び交うこともあります。もちろん、それは信頼関係があるうえでの話。連業者は鈴木工務店の家づくりを長年にわたり手掛けてくれている仲間なのです。
現代はノンアルビールで乾杯
その昔は「酒食」というように神事に納めたお酒も含めて食事を楽しんだそうですが、今はもっぱらノンアルで乾杯です。時代に合わせて簡素化やスタイルは変わっていきますが、いい家をつくりたい、家を建ててますます施主には繁栄してもらいたい、という想いは変わりません。
住む人にとっても、節目節目を感じることで、一緒につくっている期待感と完成後も続く満足感につながるようです。実際、施主を囲む会は好評で、今回の施主も家づくりや完成が「ますます楽しみになった」とお話ししてくださいました。
さあ、工事の安全と無事の完成、そして住む人の幸せを誓いながら、現場は今日も進みます!