高山の陣屋にて板葺きを見てきました。
陣屋とは江戸時代の役所のことで現存するのは高山のみとのことです。
玄関の屋根が「こけら葺き」そのほかは「半くれのし葺き」だそうです。
木を割った板のことを「榑」(くれ)といいます。大割した木の材料を割ることをへぐと言い、へぐことにより「くれ」の表面に細かい溝ができます。雨水はこの溝にそってながれるのでこの板を6枚から8枚重ねることにより 雨漏りを防止し約20年の使用に耐えるものとなるそうです。
土間で「くれ」の巾そろえの作業をしていた職人の方に話をきくと
材料はさわらの木を使用しているとのことでいた。
ちなみに江戸時代はさわらは御用木のため、民家では栗の木を用いてかつ「石置長くれ葺き」で葺いたそうです。
木の板の屋根で20年持つとは意外でした。
田中 博