スタッフブログ 2016年2月6日2019年4月11日 地面 地面から立ち上がるエネルギーを感じたのはナポリを旅したときです。 重厚な石が敷き詰められた街路は雨に濡れると黒く輝き、自分の存在を歴史の光の中に浮かび上がらせます。 晴れた日に見上げると、青い空を背景にした空隙には洗濯物がぶら下がり、郷愁に似た気持ちになります。 石畳は人々の息づかいや情念、汗や血や涙を吸収し、雨の日にはいっせいに、大気へそのエネルギーを放出するようです。 多田祐基