『日本木造遺産』千年の建築を旅する

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昨年12月の可喜庵における「可喜くらし『旅とデザイン』」シリーズで、迫力ある映像と愉しく味のあるトークで盛り上げて頂いた藤塚光政氏の『日本木造遺産 -千年の建築を旅する-』の写真展が4月1日(火)から開催されます。

 

写真家・藤塚光政氏は’60年代から現代まで著名建築家より絶大な信頼を受け、現代建築・現代インテリア・アノニマス建築群・古美術・現代美術等を時代と共に撮影されてきました。大型カメラが主流であった建築写真界で、早くから35ミリカメラを駆使し、軽快なフットワークでダイナミックかつジャーナリスティックに建築作品や環境を切り取る手法、そして、その写真は隈研吾氏に「野生の眼を持つ」と言われ、刻々と変化する時空とコスモロジーを捕らえ続けています。

 

写真展への藤塚氏のメッセージです。

「わが国の伝統木造建築は天災や戦火にもろく、近代の実用多層化には不向きだった。しかし、明治以後、それを克服するはずの西洋技術でつくられた建築の寿命は、せいぜい100~140年にすぎない。

一方、日本伝統木造建築は、何百年、千何百年前の姿のままで現存している。つまり、今も往時のまま空間体験できる現代の建築であり、次の世代に受け渡すべき「未来建築」なのだ。

日本人は小さな修理で建築の部材を替え、中修理で柱・梁をすげ替え、大規模な修理で屋根を修復するなど、30年、50年のスパンで、技と建築を継承してきた。また、建築資材が育つなんて、木以外にはあり得ない。先人たちは、木と人を同時に育ててきたのである。たぶん木造建築を、代謝や循環を繰り返す「生物」のように考えていたのだろう。
この写真展を通じて、日本木造建築の美しさや知恵とともに、遠い昔から続く「木」を循環させる思想に、誇りをもってほしいと願っている。」

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桜が満開の季節、散策を兼ねて、日本の木造建築の生々しいまでの空気感や時を超えた素材や空間の迫力を体感してみませんか。

 

 

小山内

 

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