相模原市南区鵜野森
ふたりの家 シンプルでコンパクトな省エネ住宅 @相模原市
- 家族構成:夫婦
- 一世帯
- 既存擁壁有
所在地:相模原市南区鵜野森、竣工:2024年2月、構造:木造2階建、敷地面積:112.53㎡、延床面積:69.3㎡
設計のポイント
北窓がチャームポイント
夫婦二人の家です。3間角の9坪をベースにした二階建てで、トイレと水回りの2か所にのみ扉があるだけのワンルームです。玄関と二階の水回りは9坪の外に付加したプランです。例えば能舞台、安土城天守閣の最上階は9坪の広さで、家の展示館の居間スペースでもあります。9坪・18畳は、広すぎず、座りの良い空間スペースと思っています。空間を考えるとき1間角2畳、2間角の8帖間を基本スケールとして考えますが、小さいスペースからプラニングをすると、すぐに壁にぶつかって視界が開けません。その点18帖は楽しみのある空間です。
敷地の東と南には住宅が近接していますが、北側は街を見下ろす視界が開け、夜景はなかなかのものがあります。そこで、南面は冬の日射を考えた窓配置を考え、北面に広い開口の窓を設えました。建替えですが、奥さまはマンション暮らしが長く居心地の良さは体感済みです。温熱性能はG2レベルでソーラーパネル6kwを載せたZEHの家です。心置きなくここちよい空間で少ないエネルギー消費で暮らせます。
シンプルな平面は構造もシンプルです。柱、梁、屋根の垂木等構造躯体を最大限表しにして、木の架構の面白さを楽しむ家づくりです。外壁には、20㎜厚の飫肥杉赤身材をAZN乾式注入防腐・防蟻処理された材料で4面板張り仕上げます。ゆっくり進む経年変化が楽しめ、塗装の必要も考えていません。杉などの針葉樹材の風化速度は100年で5~6mmといわれています。施主は長年弊社で木工事をしょってくれている大工の住まいです。