多摩区寺尾台
築38年のマンションリノベーション
- 家族構成:夫婦
- RC造マンション
- 高台
竣工:2019年5月、専有面積82.56㎡
設計のポイント
風が通り抜けるワンルームへ
築38年のマンションの一室も、現在も多く流通するマンションと同じような規模・間取りです。南北に長い矩形ですので、多くの室に細かく区切ると中ほどは暗くなり、広がりも感じられません。
一方で、RC(鉄筋コンクリート)造のマンションは、細かく区切っている間仕切りのほとんどが非構造壁なので、すべてを取り払うと、無柱の巨大なワンルーム空間になります。南北には大きな開口がありますので、気持ちよい風が通り抜けます。上下左右斜めが他の住戸で囲まれ、それぞれが、暖められたり、冷やされたりするので、断熱的な効果も大きいのです。
素のスケルトン空間の性質を活かしながら、必要なスペースをゆるやかに区切り、つなげていきます。今回は、無垢材の間仕切りや家具が襞状に重なり、視線が通り、風が抜け、奥行を感じられるように計画しました。